
REGの勉強をしているけれど、対策法があっているか不安。これからREGを勉強予定で何から始めれば良いかわからない。実際に合格した人から効率の良い勉強法をしりたいな。無駄なことはやりたくないな。

こういった疑問にお応えします。
USCPAの受験を進めていくなかでおそらく多くの人が最後に受験するREG科目ですが実際私は一発で合格することができました。
ボリュームのせいで暗記科目も多いと言われているREGですが、難解な論点も多く理解力が求められるため、苦労されるかたも多いのではないでしょうか。
今回は私が実際に88点でREGに一発合格できた勉強法をご紹介させていただき、少しでもみなさんのお役に立てれば嬉しく思います。

この記事の著者は
- REGを88点で一発合格できた
- もともと米国税法や国内の税法に詳しくはなかった
- REGをUSCPA試験の一番最後に受けた
今回の記事の内容は以下のとおりです
- REG合格までに要した時間はどのくらい
- REGに合格するのに使用した教材、勉強法は?
- ビジネス法と税法の対策配分は?
- REG合格までに要した時間はどのくらい
- 実際の試験の手応えともう少し対策しておけばよかった点

USCPAの勉強のため買ってよかったものについてもご紹介しています。ぜひ効率上げるためにもお役立てください。

他の科目の勉強法についても別の記事にまとめていますので、ぜひご参考にいただければ嬉しいです。



REG合格までにかかった時間はどのくらい?

僕がREGを合格するのにかかった時間はずばり、317時間でした。
全ての科目合格までに約1,200時間ほど時間がかかっているので、およそ1/4ほどで、FARの次に勉強した科目でした。

それぞれ月別に見ると以下のような分布になっています。

2020年3月にBEC合格した後にすぐに勉強を始めましたが、皆さんご存知のとおり、コロナの影響でPrometricが一時的に閉まり受験できない状況が続いていました。
そのなかでしばらく勉強をさぼり、2020年6月後半から8月末まで本格的に勉強を行い、合格することができました。
約3ヶ月週末などは勉強にあて、仕事が多忙で平日勉強できない日もありましたが、できる日は思い切り勉強していたという感じです。
つまり、しっかり3ヶ月ほど、約300時間ほど勉強できれば、これまで3科目合格しある程度会計知識が入っている方なら合格できるということですね。
実際全科目合格して思うのは、難易度としては簡単な順にAUD→BEC→REG→FARであると思います。
4科目の中では比較的論点が多く、細かい理解が求められる科目です。
FAR合格後に受験したためFARより難しくないと感じましたが、もし何も受験していない状態で始めると、FAR同等の難しさがあるかと思います。
次に勉強法や使用した教材について解説していますので、是非参考にしていただければと思います。
REGに合格するのに使用した教材は?
USCPA合格に使用した参考書や資料は以下のとおりです。
- アビタスの参考書、問題集、模試
- AICPAのリリース問題(アビタスより提供されるもので、2014年くらい前まで遡りました)
- AICPAのサンプル問題
- TACのUSCPA直前対策
それぞれみていきます。
アビタスの参考書、問題集
結論ですが、アビタスの参考書、問題集及び模試でほとんどの内容を勉強し、約300時間勉強した中の8割はアビタスの教材に使用したものかと思います。

具体的な勉強法ですが、録画授業を聴きながら参考書を開き、参考書に必要なハイライトを行い理解するようにしました。
その後各モジュールのMC問題を解いてさらに理解を深めていきました。
それを一通り全てのモジュールで繰り返し行い終わると、MC問題を参考書なしでもう一周しました。
その結果わからなかったものにはポストイットなどで、印を付けて間違えた問題をわかるようにしました。
それを2度か3度くらい繰り返す中で、何度繰り返してもわからない問題を洗い出し、重点的に参考書や録画講義の説明を見返すなどしてわからない問題を虱潰しに対策しました。

TBS問題を対策したのはMC問題がおおよそ8割程度わかるようになってからでした。
TBS問題についてもMC問題と同時進行で進めながらも、わからない問題は虱潰しに洗い出し、わかる問題は一度完璧に理解できたら基本的には試験前まで対策しないという方法を取りました。
付箋は画像のように、横→上→下へとわからな買った問題を移していくことで、確実に全ての問題が解けるようにしました。

TBSはMCの後で対策する形で飛ばしてしまっても大丈夫なの?と思われるかもしれませんが大丈夫です、それでも一発で合格できました。
その理由は特にREGの問題に限らずとも言えることなのですが、基本的にはTBSの問題はMCの個別論点が理解できていなければ解くことが難しいからです。
そのため、まずMCで問われる論点の全体像を整理し終わった後に、全体問題として位置付けられるTBS問題を解く方が効果的であると考えています。
もちろん、これは人それぞれで、好きなやり方があるかと思いますので、やりやすいやり方で対策していただいた方が良いかと思います。
この時点でアビタスのスマートフォン用のアプリをダウンロードされていない方は是非入手してください。
MC問題ですが、やはり記憶の定着という意味で移動時間や昼休みの時間などのいわゆるスキマ時間で対策して記憶を定着させることが重要です。
暗記が非常に多いREGという試験の特性でもあるので、少しでも記憶が薄れないようわからない論点を虱潰しに対策できるという点においても是非使用されていない方は使用してみてください。
アビタスの模試
試験3週間前に模試をうけました、結果は合格者の平均点より低く以下のとおりでした。


試験までにお盆休みでガッツリ勉強できるためそこまで内心は焦ってはいませんでした。
また間違えた問題も例えばTBS問題で0点などがあるかと思いますが、根本から理解ができていなかった点で、対策すれば点数が取れていた内容でしたのでそこまで悲観的には考えていませんでした。
試験前までには模試の問題が全て解けるようにもちろん対策する形で対応できるため、模試の結果が例えば1ヶ月前や3週間前に悪くても、試験までしっかり時間があり対策ができるのであれば、そこまで悲観的になるべきではないかと思います。
アビタスのREG模試で重要なのが、アビタスの模試は実際の試験よりも簡単だということです。
これは後述しますが、BECやAUDではアビタスの模試と試験本番の難易度を比べるとアビタスの模試の方が難しく感じた点もありましたが、FARやREGは普段アビタスの問題集で慣れているような聞かれ方で聞かれないため、注意が必要です。
AICPAのリリース問題、サンプル問題
上記の本番特有の聞かれ方に対して対策できる教材が、AICPAのリリース問題やサンプル問題です。
AICPAのリリース問題についてはアビタスであれば、アビタスのホームページ上でPDFで過去数年分はダウンロードできるかと思います。

サンプル問題についてはAICPAのホームページの以下からアクセス可能なので、絶対に試験前までには両方ともチェックすることが必要です。
https://www.aicpa.org/becomeacpa/cpaexam/forcandidates/tutorialandsampletest.html

AICPAのリリース問題については、2014年くらいまで全て対策しました。
そんな古いものを対策して税法も変わっているのでは?と確かに疑問に思いましたし、変わっていましたが、
実際変わっていたのは例えば、threshold(25%が20%に変わっている)など基本的には細かい論点で、アビタスの教材で全て変更点について
カバーされている内容でしたので、特に間違って対策してしまうこともないかと思います。
それよりも重点を置いていたのが、どんな問題形式でも解けるようになることであったので、過去年度古くとも対策をしました。
リリース問題、サンプル問題共にアビタスの模試を受けてから対策、つまり試験の2-3週間前に対策を始めて、難しさとその問題の聞かれ方の違いに驚愕しました。
読者で受験生の皆さんへのアドバイスですが、特にAICPAのリリース問題については、遅くとも試験の1ヶ月前から対策できるようにしておくべきだと思います。
なお、脅すようで恐縮ですが、実際の試験当日は、またまた全く別の聞かれ方、問題の形式でびっくりしたので、応用力、基礎力をどちらもつけておくべきです。
TACのUSCPA直前対策

よく巷でREGはTACの直前対策が優秀であるという話を耳にされている方も多いかと思います。
僕も実際にそれを耳にして、もしそれで対策せずにREG受験に失敗したら後悔すると思い購入して対策しました。

結論から言うと、うまくノートなどで論定整理ができている方であれば、使用しなくても良いと思います。
確かにアビタスでカバーされていない論点もいくつかありましたが、僕が受験した試験に限ってはその論点は出ませんでしたし、重要な論点でもないと感じました。
また、語呂合わせが結構役に立つというレビューを聞いていたので、期待していたのですがこの点期待外れで、実際は論点の頭の中の整理が主なところでした。
実際に直前対策の価格も高く、メルカリでは以下のように高値で取引されています。

もし直近で金銭的な余裕がなく、アビタスでうまく論点整理ができているのであれば、あえて購入する必要もないかと感じました。
Overallですが、僕自身は論点整理をノートなどで行っていなかったため、役に立ったことは確かです。
ビジネス法と税法の対策配分について

REGには論点が大きく2点、ビジネス法と税法あり、もはや2つの科目が一つになっているような科目です。
ご存知の方も多いかとは思いますが、ビジネス法にはTBS問題が出題されず、TBS問題が出題されるのは全て税法からです。
言い換えると、ビジネス法は全てMC問題が出題されるため、MC問題はビジネス法で多く問題が占められます。
ビジネス法は基本的には暗記科目で、暗記さえしておけば対策には苦労することがない印象です。
ビジネス法の勉強は?

実際僕は、ビジネス法2割、税法8割くらいの勉強時間の配分でREGの対策をしていました。
ビジネス法の対策に最も有効な勉強法はアビタスのMCアプリの活用です。
このアプリさえあれば問題を解くことから解説の読み込みまでできますので、もはやビジネス法は一度ビデオ講義を受けてしまえば
基本的にはこのアプリ一本で対策できるような簡易的な内容となります。
しかし、ビジネス法は侮ってはいけず、MCの得点源とすることが合格への鍵となります。
全問正解できるよう対策が必要ですので、税法中心となる対策ではありますが、アビタスの問題集やAICPAのリリース問題など活用できる問題については
すべて全問正解して理解できるようにすることが最低限の対策です。
なお、実際の試験の難易度とアビタスの問題集、AICPAのリリース問題の難易度はそこまで変わりません。
しかし、問題集などではカバーされていない内容も出題されますので、基礎固めができたら、教科書(参考書)についてもしっかり読み込みを行うようにしましょう。
実際の試験の手応えともう少し対策しておけばよかった点

実際の試験ですが、御茶ノ水のソラシティで受験しました。

余談ですが、コロナ感染が広がる中での初めての受験でしたので色々受験のスタイルが以前と変わっていて少し困惑しました。
結論試験自体手応えは全くなく、試験1ヶ月後の結果発表を待たずとも、多分落ちているから、忘れないようにMC問題だけでも週末解いたりしていました。
実際は以下のとおり、88点で合格できていました。

手応えがなかった理由は以下の点が挙げられます
- MC、TBS共に今まで対策したことのない形で問題が出た
- TBSで手応えのある問題が一つもなかった
- リサーチ問題も絶対に正解できたという自信がなかった

そうです、途中で投げ出したくなるほどの難しさでした。
具体的に言うと、例えばMCひとつとっても、アビタスの問題集であれば、そこまで計算も複雑ではなく、即答できるようなタイプの問題が多かったですが、
もはや実際の試験のMC問題は、いくつかアビタスのTBS問題並みのボリューム(計算という意味で)がありました。
もちろんMCはある程度すんなり解けると言う理解でいましたので、ここまで難しいはずがないと困惑しながら問題を解いていたのを覚えています。
もう少し対策しておけばよかった点

ずばりBasisの基礎をとにかく固めて、付随する細かい論点まで正確に理解することが重要です。
実際の試験のMC、特にTBSですが、ひとつ論点を正確に理解できていなければ全問不正解になると言うような問題が多かったです。
また、その論点も重要といえば重要ですが、対策する中である程度曖昧に覚えてしまっても大丈夫なような論点で不安になりながら解いていました。
特にbasisの計算は非常に重要で、basisの計算を完璧に理解していなければ受験しても合格することは難しいのではないのでしょうか。

Basisを制すものはREGを制すよく言われたものですが、本当にその通りです。
基本はBasisで、ある程度アビタスの参考書などで細かい論点として捉えられているところまで確実に対策することが重要です。
他は、やはりどれだけ早期から基礎的知識を固めて応用論点に展開するための練習ができるかだと思います。
応用論点の対策はアビタスのTBS、模試、AICPAのリリース問題で対策できますが、MCで基礎を固めながらもどれだけ早くそれらの教材に移行できるかが合格の鍵となります。
あと、減価償却の細かい論点が問われるTBS問題があり、減価償却の論点を理解していないと全問間違ってしまうというような問題でしたので、
REGに関連するFARの論点(減価償却はbasisの判断にも重要ですが)は一度一通り対策すべきであると思います。
そう言う意味でも、もしREGをFARの前に受験予定であれば、先にFARを合格してからの方が良いのではと思います。
blue printは試験対策前に絶対に抑えておく!

REGについては非常に暗記項目が多く、blue printを理解することが重要です。
すでにご確認いただいている方は多いかと思いますが、上記がAICPA公式が出しているblue printとなり、この比率に基づいて試験問題は出題されます。
以下の画像にあるような細かいcontentごとの対策ポイントについても対策を進める前に以下のURLからご確認をいただければと思います。

※2021年の7月からは一部試験内容が全科目で修正されるようです。
https://www.aicpa.org/becomeacpa/cpaexam/examinationcontent.html
まとめ
本記事の重要な点は以下のとおりです。
- 実際の試験は対策しているどんな参考書よりも難しいため、どんな問題でも対応できるような細かい論点理解が必要
- 早めに基礎を固めて応用へと自分自身の頭で展開できるようにすることが大事
- 対策はアビタス教材を中心に、AICPAのリリース問題で応用を補完
- 自分のノートの自信がなければ、TACの直前対策を使うべし
- 暗記と理解が必要な複雑な科目なので、記憶の定着ができるよう短期集中の勉強スタイルがおすすめ
改めて、REGは暗記と理解に根気がいる科目です。
実際に試験を受けてみるとその難易度にビックリされる方も多く途中で諦めたくなるかたもいるかと思います。
僕もその状況に陥りましたが、ある程度基礎がしっかりしていたため、ときながら「正解しているかな??・・」と思った問題も実際正解していて合格することができました。

最後の最後まで重要な論点を中心に細かい論点まで暗記、理解すること、試験で粘り強く問題を解くことで結果合格につながると思いますので是非最後まで頑張ってください!
