
AUDの勉強をしているけれど、対策法があっているか不安。これからAUDを勉強予定で何から始めれば良いかわからない。実際に合格した人から効率の良い勉強法を知りたいな。無駄なことはやりたくないな。

こういった疑問にお応えします。
USCPAの受験を進めていくなかでおそらく多くの人が、FARもしくはBEC合格後に受験するAUD科目ですが実際私は一発で合格することができました。
監査科目ですので、やはり内部統制や、監査意見の種類、ITまで暗記する項目が多く、なかなか普段イメージが湧きにくく、苦労される方も多いのではないでしょうか。
実際、監査を業務として行われている方であれば、ある程度イメージが枠だろうなあと思うテーマが多くありました。
一方で企業の経理などを普段やられている方からすれば、内部統制などある程度イメージがつきやすい点もあるかもしれません。
実際このAUD科目ですが、そのイメージ、良識、常識から考えるとこうなるだろうといったひらめきが暗記に加えてとても重要になる科目だと思います。
今回は私が実際に167時間、79点でAUDに一発合格できた勉強法をご紹介させていただき、少しでもみなさんのお役に立てれば嬉しく思います。

- 167時間でAUDを79点で一発合格できた
- 企業の経理として、ある程度内部統制の知識はあったが監査など全くイメージがわかなかった。
- AUDをUSCPA試験の2科目目に受けた
今回の記事の内容は以下のとおりです
- AUD合格までに要した時間、月数はどのくらい
- AUDに合格するのに使用した教材、勉強法は?
- AUDはまとめノートが大事
- 実際の試験の手応えともう少し対策しておけばよかった点

USCPAの勉強のため買ってよかったものについてもご紹介しています。ぜひ効率上げるためにもお役立てください。

他の科目の勉強法についても以下の記事でまとめていますので、ぜひご参考にいただければ嬉しいです。



AUD合格までにかかった時間はどのくらい?

僕がAUDを合格するのにかかった時間はずばり、167時間でした。
全ての科目合格までに約1,200時間ほど時間がかかっているので、およそ1/8ほどで、もっとも時間をかけずに効率的に合額できた科目になります。

それぞれ月別に見ると以下のような分布になっています。

FAR試験に合格後、BECよりもAUDの方が勉強がしやすいと思い、2科目目に選択しました。
また、内心、FARで勉強しすぎて疲れてしまったので最もボリュームが少なく計算も少ないAUDを選択しました。
そのなかで2019年7月後半から8月まで本格的に勉強を行い、1ヶ月ちょっとの学習で合格することができました。
約1ヶ月週末などは勉強にあて、仕事終わりは基本的に毎日短くとも勉強をしていました。
つまり、しっかり1ヶ月ほど、約150-200時間ほど勉強できれば、合格できる科目ということですね。
実際全科目合格して思うのは、難易度としては簡単な順にAUD→BEC→REG→FARであると思います。
4科目の中では比較的複雑な論点や計算項目が少なくしっかり対策さえすれば難しくない科目だと思いますので、上手な対策ができるようにぜひ勉強法をご覧ください。
AUDに合格するのに使用した教材は?
AUD合格に使用した参考書や資料は以下のとおりです。
- アビタスの参考書、問題集、模試
- AICPAのリリース問題(アビタスより提供されるもので、2014年くらい前まで遡りました)
- AICPAのサンプル問題
- Google先生に聞く
それぞれみていきます。
アビタスの参考書、問題集
結論ですが、アビタスの参考書、問題集及び模試でほとんどの内容を勉強しました。

具体的な勉強法ですが、録画授業を聴きながら参考書を開き、参考書に必要なハイライトを行い理解するようにしました。
その後各モジュールのMC問題を解いてさらに理解を深めていきました。
それを一通り全てのモジュールで繰り返し行い終わると、MC問題を参考書なしでもう一周しました。
その結果わからなかったものにはポストイットなどで、印を付けて間違えた問題をわかるようにしました。
それを2度か3度くらい繰り返す中で、何度繰り返してもわからない問題を洗い出し、重点的に参考書や録画講義の説明を見返すなどしてわからない問題を虱潰しに対策しました。

TBS問題を対策したのはMC問題がおおよそ6割程度わかるようになってからでした。
TBS問題についてもMC問題と同時進行で進めながらも、わからない問題は虱潰しに洗い出し、わかる問題は一度完璧に理解できたら基本的には試験前まで対策しないという方法を取りました。
付箋は画像のように、横→上→下へとわからなかった問題を移していくことで、確実に全ての問題が解けるようにしました。
AUDは対策期間が短かったため、付箋も異常に多いですね笑

TBSはMCの後で対策する形で飛ばしてしまっても大丈夫なの?と思われるかもしれませんが大丈夫です、それでも一発で合格できました(全科目同様です)。
その理由は特にAUDの問題に限らずとも言えることなのですが、基本的にはTBSの問題はMCの個別論点が理解できていなければ解くことが難しいからです。
そのため、まずMCで問われる論点の全体像を整理し終わった後に、全体問題として位置付けられるTBS問題を解く方が効果的であると考えています。
もちろん、これは人それぞれで、好きなやり方があるかと思いますので、やりやすいやり方で対策していただいた方が良いかと思います。
AUDに関して、TBSとMCで非常に似たような論点が出題されることが多いため、MCの総まとめとして非常に理解を醸成させるのに役に立ちました。
そのため、TBSもある程度繰り返し行うことで、理解の定着を図るとより効果的な学習になるかと思います。

また、もしこの時点でアビタスのスマートフォン用のアプリをダウンロードされていない方は是非入手してください。
MC問題ですが、やはり記憶の定着という意味で移動時間や昼休みの時間などのいわゆるスキマ時間で対策して記憶を定着させることが重要です。
少しでも記憶が薄れないようわからない論点を虱潰しに対策できるという点においても是非使用されていない方は使用してみてください。
アビタスの模試
試験1週間前に模試をうけました、
準備期間が短かかったことから、最後の最後に模試を受験しました。
結果は合格者の平均点より若干低く以下のとおりでした。


多くの方が、試験1ヶ月前くらいに模試を受けていることを考えると非常に焦りましたが、MCで点数があまり取れていないことからひたすら暗記が必要であると実感しました。
また、反対にTBS問題については、学んだ知識をベースに考えればわかる問題も一定数あり、MC問題の対策に集中することに決めました。

模試についてはやはり、受験が遅いと焦りますので、なるべく遅くとも2週間前までには受験することをお勧めします。
AICPAのリリース問題、サンプル問題
上記の本番特有の聞かれ方に対して対策できる教材が、AICPAのリリース問題やサンプル問題です。
AICPAのリリース問題についてはアビタスであれば、アビタスのホームページ上でPDFで過去数年分はダウンロードできるかと思います。

サンプル問題についてはAICPAのホームページの以下からアクセス可能なので、絶対に試験前までには両方ともチェックすることが必要です。
https://www.aicpa.org/becomeacpa/cpaexam/forcandidates/tutorialandsampletest.html

AICPAのリリース問題については、2014年くらいまで全て対策しました。
古いものなので使用を躊躇される方も多いかとは思いますが、それよりも重点を置いていたのが、どんな問題形式でも解けるようになること、多くの問題を解くことであったので、過去年度古くとも対策をしました。
難易度に関しては基本的にはAICPAのリリース問題もアビタスの問題集も変わらないように思います。
しかし、アドバイスとなりますが、特にAICPAのリリース問題については、遅くとも試験の1ヶ月前から対策できるようにしておくべきだと思います。
Google先生に聞く

AUDの多くの論点については、やはり監査に関わることもあり、BIG4のほとんどが解説を出しています。
たとえば、COSO内部統制フレームワークなどです。
そういった論点については、基礎はアビタスの教科書でも十分に理解が進められるかと思いますが、やはり監査のプロであるBIG4の解説が頭に入りやすいと感じました。
そのため、重要な論点位ついては、すべてGoogle検索をして知識を補完するようにしました。
アビタスの参考書を眺めているよりそちらの方がすんなり頭に入りやすいので、暗記や理解に行き詰まった際はお勧めします。

以下はPwCから出ているCOSO内部統制フレームワークの概要です。
Google検索で論点について検索すると、このような資料が大きめの論点であればBIG4によって解説されていますのでご参考までにリンク先でぜひご覧ください。

https://www.pwc.com/jp/ja/assurance/seminar/2013/assets/pdf/coso-internal-control130531-02.pdf
特定論点の理解の浸透のためには、Google検索が効果的、特にBIG4事務所がうまくまとめている
AUDはまとめノートの作成が短期合格の肝
AUDに限った話ではありませんが、やはり暗記のボリュームが多い中で、自分がわからないところだけを効率的に復習できるようなまとめノートの作成が効果的です。
まとめノートについては、初めから作成しようとせず、ある程度6割程度理解できたタイミングで作成を始められるとある程度コンパクトに重要な点だけをまとめられるものかと思います。

実際私は1ヶ月という準備期間で時間もなかったため、重要な論点をまとめていたら、ワード44ページになってしまいました。
しかしできる限りわからない論点について、例えば以下のような表の形で整理して頭に入るように作成しました。




論点の整理のためには、まとめノートの作成は必須
紙か文書ファイルなどのデータか

やはり、ワードなどの文書ファイルで作成することをお勧めします。
それはいつでも修正ができるから、またデータであると持ち運びなどが比較的容易で、電車のなかでもどこでも見直しがスキマ時間にできるからです。
このスキマ時間の勉強が、AUDのような暗記項目が多い試験では非常に重要です。
紙のノートであれば、理解した論点についてなかなかすぐに消すことはできませんが、理解した論点を減らしていけるのもデータで管理するメリットの一つです。
一方で書き込みたくなるときもあるかと思いますので、その場合はデータを印刷して使用しましょう。
実際私もまずは文書ファイルにノートをとり、ある程度完成したら紙に印刷して書き込んでいました。
しかし、初めから紙のノートでノートを作成するというのはお勧めしません。
実際の試験の手応えともう少し対策しておけばよかった点

実際の試験ですが、御茶ノ水のソラシティで受験しました。
試験の受験については、思っていた通りの難易度である程度手応えがありました。
一方で以下のように79点でした。
ギリギリでの合格となりましたので、いくつか落とした論点があったのかと思います。

もう少し対策しておけばよかった点

やはりAUDは暗記の項目が非常に多く、それぞれ頭の中で分別することが非常に難しいです。
僕自身、試験中に色々と似たような内容でこんがらがりパニックになることもありましたので、そのようなことにならないように、一つ一つ完璧に暗記する勉強法をお勧めします。
まとめ
本記事の重要な点は以下のとおりです。
- 実際の試験はアビタスの教材やAICPAのリリース問題と大きく変わらないが、どんな問題でも対応できるような細かい論点理解、暗記が必要
- 対策はアビタス教材を中心に、AICPAのリリース問題で数をこなすことが重要
- 特定論点の理解の浸透のためには、Google検索が効果的、特にBIG4事務所がうまくまとめている
- 暗記と理解が必要な科目なので、記憶の定着ができるよう短期集中の勉強スタイルがおすすめ
- 論点の整理のためには、まとめノートの作成は必須
改めて、AUDは暗記項目が多く、細かい点まで注意しないと内容をこんがらがって覚えてしまう論点が多いです。
また常識的に考えればわかるような問題も一定数あるため、自分が内部統制の担当、監査の担当で会った時にどうするかを考えながら問題を解くことが重要です。

最後の最後まで重要な論点を中心に細かい論点まで暗記、理解することで結果合格につながると思いますので是非最後まで頑張ってください!

